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谷中の街がまるごと生活の場に! HAGISOとHANARE | 建築巡り

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HAGISOとは

東京の下町、谷中銀座から少し入ったところにある最小文化複合施設です。そこは萩荘という古いアパートを建築家の宮崎晃吉さんがリノベーションをして、多くの人が集まれる場所をつくりました。私は、宮崎さんの講演会でHAGISOの存在を知り、谷中の街全体をまるごと生活の中に取り込むというコンセプトに惹かれました。それを体験すべくHAGISOの宿泊施設であるHANAREに泊まってきました。

HANAREには、何も無い。

いい意味でHANAREという宿泊場所には、寝るという行為しかできないくらいミニマムな設でした。部屋には畳と布団。それだけです。窓を開ければすぐに道路。

これは、「街に出よ」というメッセージでしょうか。お風呂も食事も谷中の街の中で済ませる必要があります。そのためのマップがあり、お風呂券もついてきます。マップには、食堂や銭湯などの場所や街の見所などが紹介されていて、街歩きが楽しみです。

 

街に広がる生活の場

現代の生活では、一軒の家の中で食事、お風呂、勉強、などなどたくさんのことができるような設計になっています。でも寝る場所を最小限にして、お風呂は銭湯へ、食事は食堂へなど街全体が日常の生活の場になれば人々の交流をとおして街全体が元気になりそうな気がします。

ここを訪れたのはコロナの前だったので、他の人々とのふれあいなどを考えるととても良い考え方だなと思っていました。しかし、コロナ対策が当然となっている現在では、感染対策など課題が多そうです。

 

人々の境界をあいまいにできる

HAGISOの生活は、個人だけでは生活が成り立ちません。食堂やお店や銭湯など、他の人々の助けが必要です。他人同士がそれぞれに助け合うことが大前提のシステムだと思います。

それ以上に、私が感じたのは銭湯や食堂など生活を共有する場所が増えると人々の共通の話題や共感力が増えていくのではないか。個人の境界線が他人の境界線と重なる部分が増えて、それぞれの境界線がいい感じにぼやけて一つの世界をつくるのではないかと感じました。

私が仕事にしている庭づくりもあくまで個人のものです。しかし、庭づくりの共通の話題も多く、庭をとおして人々の輪が広がっていくのではないかと考えています。そのうち庭をシェアしたりすることも出てくるかもしれません。

それは結局、自然に戻るだけなんですけどね。

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