アトリエ心庭

「動いている庭」を読んで庭を考える

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「動いている庭」を読んで庭を考える

「動いている庭」を読んで庭を考える

ジル・クレマン著 「動いている庭」

フランスの造園家、ジル・クレマンさんが書いた「動いている庭」です。庭をもっと自然に、植物の分布や広がりを許容して庭づくりをするというものです。

庭をつくる時、どのように大きくなるかはある程度予測して植栽をします。しかし、草花たちはその場所にじっとしていません。地下茎を伸ばし、種を飛ばし、あらゆるところから顔を出してきます。そんな自由な植物たちの成長を受け入れて、部分的に抜き取ったり、草刈りしたりといった庭の成長を見ながら将来の形をその都度修正していく手法です。

 

野草の庭の実践

私のつくった庭の中でも、お気に入りの庭がまさにこんな感じの自然の野草を取り入れた庭があります。

それがこの庭です。(WORKS 003)

当初から野草を生やす目的で、敷地の日当たりや既存の野草の生え方を調べた上で池や小屋をつくりました。手入れは、選択的な草刈りがメインです。面白いように毎年の野草の種類が変わりました。エノキとクワは鳥が運んできました。アシナガバチが巣をつくれば壊さないように大切にして、自然のサイクルをとても大切にしています。

何よりこの庭のオーナーがとても自然に対して尊敬の念を抱いているように感じます。野草の庭を美しいと感じる気持ちはとても素敵だと思います。

 

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