手嶋保さん講演会、レーモンドホールにて。
建築家、手嶋保さん講演会
今日は、建築家の手嶋保さんの講演会に参加してきました。手嶋さんは、住宅を主に手がける建築家で吉村順三さんのお弟子さんでもあります。作風は少し違いますが、住宅とは何かを追求するような誠実さを感じます。
近年の作品のご説明をしていただき、造園の設計をする私にも刺激のある内容でした。後半で、「昨今の住宅雑誌で特集されている庭特集などはやめてほしい」とおっしゃっていました。その真意は、「庭」のような小さな空間でとらえるのではなく、街並みや風景としての外部空間として、庭や外構をとらえてほしいということでした。それには、私も同意です。和風、西欧風、チグハグな街並みになりがちな日本の住宅風景ですが、庭までチグハグでは美しい風景などできません。街の中で、この場所をどうすれば美しくなるのかを考えて仕事をしたいと思います。
場所は、三重大学内のレーモンドホールです。この建物は、アントニン・レーモンドという建築家の作品です。自国と日本の建築を見事に融合して、新たな視点で建築をつくった人だと思います。
木造の簡素でありますが、太い柱と梁で構成された構造は安心感を感じさせます。窓からの光が差し込んで、暖かな雰囲気の場所だと思いました。